労働組合 岡山マスカットユニオン

なぜブラック企業は生まれたのか?ブラック企業撲滅の為に必要な力とは何か?―組合員からの投稿


 国鉄分割・民営化は、日本国有鉄道(国鉄)をJRとして地域別の旅客鉄道会社と貨物鉄道会社に分割し「民営化」(※)した「改革」です。これらの会社は1987年に発足し、今日も僕達の日常に無くてはならない交通手段を提供してくれています。
(※)「私物化」とよぶのが、本当は正しいはずです。
 この国鉄分割・民営化とブラック企業の始まりがどう関係するのか、それは国鉄を「民営化」する際に、国家的不当労働行為が行なわれた為だからです。
 一体どのようなことが行なわれたのか。それは、「民営化」を実現する為に、それに反対する労働組合員を、平然と1000人以上の首切りを強行しました。その不当労働行為は何ら違法になることは無いとし、今まで国鉄分割民営化とブラック企業の関係性が認知されることすらありませんでした。
解雇の自由化が「政治改革」という名目の下、「民営化」と共に始まったのでした。
 今では正社員の数よりも多くなっている―労働者の「非正規」職化の原点は、国鉄分割民営化と一緒に行なわれた労働者派遣法の制定です。つまり、大量首切りや賃下げ、リストラ、非正規職化と多忙死、過労死と労働災害の頻発、今日の労働者の苦難の始まりは、この国鉄分割民営化から始まったのです。
 現在、「解雇規制の撤廃」と称して、正社員であっても自由に解雇できる法体制を「政府」がつくろうとしていますが、法制定を待たず既にこのような解雇が、「政府」が主導して行なわれていたのです。
大量解雇は不当であるという裁判が今もまだ続いており、その始まりの事件=国鉄分割・民営化が間違いであった、1000人以上の一斉解雇は不当であったと、2013年になってようやく裁判で認められた―「ブラック企業」の始まりともいえる―国鉄分割・民営化。不当労働行為があったと認められたことでこれから何が変わっていくのか?私たち労働者の生活にどのように影響するのか?労働組合の、労働者の力が「政府」を相手にしても「勝つ」ということが証明されたということに尽きます。労働環境是正の為ならば「政府」を相手にしても勝てる労働組合が日本に存在するならば、どのブラック企業を相手どっても対等以上の団体交渉が実現できるはずです。さらに言えば、ブラック企業の始まりの事件で勝利をつかんだという事例がでたのだから、不当労働行為を行なう会社と闘って勝つ可能性は充分にあるということです。
 職場で悩むことが起きた場合は、嫌なら「辞める」しかないという選択肢の他に、労働組合に相談するという道があります。全国各地に一人からでも気軽に相談でき参加できる労働組合は存在しています。地方の合同労組(ユニオン)はまだまだ小規模であるというのが現実ですが、労働者一人ひとりが相談し、自分から活動に参加していけば、「政府」を相手に不当行為を認めさせることができたのです。
 ブラック企業対策の最も重要な存在は労働組合であり、ブラック企業撲滅の為に必要な力は、労働者一人ひとりが団結することにあるといえます。

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